とっても怖い、下剤乱用・便秘薬乱用の真相
便秘になるとなかなか改善できないので、即効性のある便秘薬というのはとても魅力的なものです。
便秘対策に良いと言われるヨーグルトや野菜を食べても一向に良くならないので
「ついつい便秘薬に頼ってしまう」という人も多いかと思います。
もちろん、便秘が長引けば身体にもさまざまな悪影響が出てくるので、
そのリスクを考えれば時には便秘薬で対処することも大切です。
ただ、即効性があって手軽に服用できる便秘薬には、
知らないでは済まされない副作用があることを知っておく必要があります。
一般的に用いられている便秘薬(下剤)の種類や仕組みや
想定される副作用などを簡単におさらいしていきます。
下剤の種類と仕組みをチェック
現在流通している市販の便秘薬は大きくわけて
「刺激性下剤」と「機械性下剤」の2種類に分類することができます。
どちらも広く一般的に使用されていて、
大手の有名な市販薬もだいたいこのどちらかに分類されています。
「刺激性下剤」と「機械性下剤」のそれぞれの特徴と便を出させる仕組みについてご紹介します。
「刺激性下剤」
腸の粘膜に働きかけてぜん動運動(腸が便を運ぶ動き)を促す効果のある便秘薬で、
一般的な市販の便秘薬の多くがこのタイプになります。
特徴としては、便通をもたらす効き目が高くまた即効性に優れています。
しかし、常用することで身体に耐性がついてしまって効き目が弱くなっていくという特徴もあります。
「刺激性下剤」の特徴
便通をもたらす効き目が高い
即効性に優れている
常用すると耐性がついて効き目がなくなる
▶︎▶︎▶︎「刺激性下剤」は使用される成分によってさらに以下のように分類することができます。
アントラキノン系
◆成分:漢方でお馴染みの「大黄」やセンナなどが代表的。
その他にも、アロエエキス、カスカラサクラダなどが植物由来の成分のものが一般的です。
◆特徴:植物由来と聞くと身体に良さそうな響きがありますが、
長期に渡る使用で「大腸黒皮症「大腸メラノーシス」
と呼ばれる症状を引き起こすこともあるので注意が必要な薬です。
◆市販薬:代表的な市販薬に、コーラック、スルーラックS、ビューラックなどがあります。
ジフェニルメタン系
◆成分:ビサコジル、カスカラなど合成成分を主とした便秘薬です。
◆特徴:アントラキノン系に比べて効果も副作用も穏やかと言われていますが、
下痢、腹痛、吐き気などの副作用が起こる可能性があることが確認されています。
◆市販薬:代表的な市販薬に、コーラックソフト、ビオフェルミンなどがあります。