下剤の種類から〜下剤乱用・便秘薬乱用の恐怖〜②
「機械性下剤」の種類と特徴
便に水分を含ませて柔らかい状態にしたり、
便を膨らませて腸を刺激して便意を促す働きのある便秘薬です。
特徴としては、便通をもたらす効き目は「刺激性下剤」に比べて弱く身体への負担も少ないとされています。
また常用しても身体に耐性がつきにくいので長期にわたる使用が可能とされています。
即効性がなく効き目も弱いことから慢性的な便秘を解消するにはやや難があると言われています。
「機械性下剤」の特徴
▶︎便通をもたらす働きは穏やか
▶︎即効性はなく効き目を実感するまで時間がかかる
▶︎身体への負担が少なく常用しても大丈夫
機械性下剤も幾つかの種類に分かれています。種類と特徴は以下の通りです。
膨張性下剤
◆成分:プランタゴ、オバタ種子、寒天、小麦ふすまなど植物性の成分が一般的です。
◆特徴:その名の通り、腸の中で水分を含んで膨張させることによって便意を促す下剤です。
依存性が少なく常用できるとされていますが、即効性がなく効き目も比較的穏やかなのが特徴です。
◆市販薬:サトウラック、スルーラックデトファイバーなどがあります。
浸潤性下剤
◆成分:DSSと呼ばれる界面活性剤が主な成分。
◆特徴:便に水分を浸透させて便を柔らかくするタイプの便秘薬です。
便に水分を浸透させるために界面活性剤(DSS)を使用しているのが特徴です。
効き目が穏やかで実感するまでに時間がかかると言われています。
◆市販薬:コーラックファースト、コーラックⅡなどに配合されています。
塩類下剤
◆成分:酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム
◆特徴:腸の塩分濃度を高めることで腸へ水分を集める働きのある成分。
集まった水分で便を柔らかくするのが目的で使用されます。
刺激が少なく依存性がないことから比較的穏やかな便秘薬と言われていますが、即効性はありません。
腸内のマグネシウム濃度が上がるため腎障害が起こりやすくなると言われています。
高マグネシウム血症と呼ばれる症状を引き起こす場合もあります。
◆市販薬:3Aマグネシウム、スルーラックデルジェンヌなどに配合されています。
薬には必ず副作用がある
各種の特徴の部分でも少し触れましたが、便秘薬はれっきとした薬であって程度の差はあっても薬には必ず副作用がつきものです。
そもそも自然にお通じできるように作られている身体が、自然にできなくなっている問題について考えるべきです。
いくら副作用が少ない、身体に優しい便秘薬を使用したとしても無理矢理に便を排出させる行為は
身体にとっては不自然で負担がかかって当然の行為であることを認識しておく必要があります。
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